大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和30(オ)61 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人北島初次の上告理由第一点について。

原判決は、証拠により被上告人前主とDとの間に本件土地につき使用貸借が成立

していたにすぎないものと認定しているのであつて、原判決挙示の証拠によればこ

れを肯認することができる。前記Dが本件地上に家屋を建築するにつき被上告人前

主の同意を得た等の所論事実があつたからとて、少しも右の原判示を妨げるもので

はない。また、右Dが時効により地上権を取得した旨の主張が原審においてなされ

たものとは記録上到底認めることができない。結局所論は、原判決の前記認定を非

難するに帰するので理由がない。

同第二点について。

原審認定によれば、上告人は本件家屋を前記Dから賃借すると主張するが、Dが

本件地上に家屋を所有する正権原は土地所有者たる被上告人に対する関係において

認められないから、上告人は右家屋に居住してその敷地を占有する権原もないとし

ているのであつて、右の原判示は相当である。本件家屋につき登記があること、被

上告人前主との使用貸借が終了していないことは何等右認定と相関するものではな

い。所論は独自の見解に基き原判示を非難するに帰し採用できない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

おり判決する。

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

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裁判官 小 林 俊 三

裁判官 本 村 善 太 郎

裁判官 垂 水 克 己

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